私はスノーボードを始めて20年間の間で、数え切れないほどのブーツを使ってきました。どのブーツでもしっかりと締めることが正しいと思っていました
しっかりと締めることで、足首全体がフィットされて安心感が生まれます
ですが、状況に応じて締める強さを調整することで、滑走に大きな変化が出ることもあります
スノーボードの基本は雪面の上を滑ることですが、滑り方で大きな違いがあります
滑走のスタイルに違いがあると言うことは、道具によっては『やりにくい・やりやすい』の差があります
そこで、この記事ではブーツの締める強さを調整することで、滑り方のスタイルに合わせることが可能になる内容をまとめてあります
ブーツの締め方1つで、スノーボードは更に楽しくなります。ぜひ最後まで読んでみてください
この記事は、私が実際に体験したことの内容になります。個人差や感じ方は人それぞれですので、参考程度に読んでみてください
滑りのスタイルにあわせて調整する
スノーボードは、カービング・グランドトリック・フリースタイルなどの様々なスタイルがあります
さらに滑りのスタイルにあわせて、道具は種類・形状・硬さに違いがあります
パウダーの場合は、柔らかいブーツが適しています
滑りのスタイルの例 | 推奨しているブーツの硬さ |
---|---|
パウダー | 柔らかい~普通 |
グランドトリック | 柔らかい~普通 |
カービング | 普通~硬い |
パーク(キッカー・ジブ) | 柔らかい~硬い |
カービングをするのであれば板・ビンディング・ブーツは硬めをチョイスしなければなりませんが、わざわざカービングだけのために買い替える訳にもいきません
そこで、『締め付ける強さを調整して、滑りのスタイルにあわせる』ことで対応できることを知っておくと便利です
パウダーを滑走する場合は、締め付けは弱めにしておく
パウダーを滑走するのであれば、基本的には柔らかいブーツが適しています
なぜなら、パウダーのように柔らかい雪質の上では、圧雪されたバーンに比べて繊細なコントロールが必要になります
硬いブーツだと反応が良すぎるため、力がダイレクトに伝わり、板が雪に埋もれてしまいます
そこで、いつもより20%位を目安に締める強さを加減してみてください
足首が普段より曲がることがポイント
特に硬いブーツを使用している方には効果を感じやすく、いざと言うときに覚えておくとよいでしょう
柔らかいブーツを使用しているのであれば、無理に緩める必要はありませんが、変化を感じるのも重要なことです。状況に合わせて調整してみてください
カービング・ハイスピードの滑走を楽しむなら、強く締める
朝一のキレイな圧雪バーンなどを見ると、ハイスピードでカービングを楽しみたい気持ちになります
天気が良く、キレイに圧雪されたバーンの気持ちよさは格別です
そこで、朝一の数本はブーツをしっかりと締めることで、ハイスピードでもエッジを使えるように調整します
ここでポイントとなるのは、普段より強めにブーツを締めることが重要です
なぜなら、カービングは足首をフルに使って滑る技術です。固定が不十分で、足首が動いてしまうのでは安定してカービングをすることができません
しかし、普段より強く締めることで足首が安定し、ハイスピードのカービングにも耐えられるようになるでしょう
グランドトリックは状況に応じてブーツを調整しよう
グランドトリックには、プレス系を中心としたトリックや、540・720と言った高回転を回すトリックがあります
低速で楽しむグランドトリックは、基本的に柔らかい道具が一般的です
板・ビンディング・ブーツが柔らかいほど、グランドトリックはやりやすい
硬い道具でもグランドトリックは可能です。ですが、『できるけどやりにくい』のが事実です
普段はカービングや地形遊びを中心に楽しんでいる私ですが、一緒に滑る人のレベルにあわせてブーツの締める強さを調整します
当日の滑り方 | 締め付ける強さ |
---|---|
低速でグランドトリックがメインの滑り | 普段より7割の力で締める |
中速でカービングとグランドトリックが多い滑り | いつも通りに締める |
地形遊び・高速で滑りグランドトリック少なめの滑り | いつもより強めに締める |
グランドトリックは足首・膝・上半身をいかに使えるかが重要になります
そこでブーツの締める強さで足首を固定、またはルーズに使えるようにしたりと調整することで、状況にあわせたトリックを楽しむことができるでしょう
ジブを楽しむならブーツは緩めに調整
ジブというのは、ゲレンデ内にボックス・レールなどのアイテムにスノーボードで擦る、当てる、滑るを楽しむために設置してある物をいいます
ジブの種類・設置個所などゲレンデによって難易度が違います
そして、ジブを楽しむ大きなポイントとしては、いかにカッコよくアイテムに乗ることができるかが重要になります
- 板・ビンディング・ブーツは柔らかい方がスタイルが出やすい
- 硬い道具だと、操作が難しい
体を捻ったりする動作は、柔らかい方がスムーズ
初心者向けのジブで練習をするなら、ブーツの締め付けをいつもより弱めにすることで、足首が動きやすくスムーズな滑りに繋がるでしょう
ジブの滑走は、危険が伴います。必ずヘルメットなど保護具を着用しましょう
キッカーを楽しむならブーツは強めに調整
キッカーとは、人の手や機械を使い人口的に作られたジャンプ台のことをいいます
キッカーは大小、様々な形や大きさがあります
ブーツを強めに締めることで足首が固定されて、安定したジャンプが可能になります。逆に緩い状態でのジャンプとても危険です
なぜなら、キッカーは飛び出す前の『ライン取り』が超重要
ブーツの締め付けが足りなく、ジャンプをする寸前で足首が動いてバランスを崩してしまったら・・・
キッカーは一つのミスが大きな事故につながりますので、ブーツはしっかりと締めましょう
空中で体を捻るトリックをやりやすくするために、あえてブーツを緩める方もいます。ですが、正確なジャンプを身に付けるためにも、初心者の頃はしっかりとブーツは締めましょう
キッカーを飛ぶ際には、必ずヘルメットなど保護具を着用しましょう
締める強さで滑りが変化する理由を徹底解説のまとめ
スノーボードには様々な滑り方があります。ジャンプをしたり、スピードを出したり、ターンを極めたり・・・
ただ滑るだけのスポーツではなく、とても奥が深いのがスノーボードです
しかし、滑り方のジャンルがちょっと違うだけで、道具の相性が大きく変化します。その度に道具を揃えていてはお金が続きません
ですが、今ある道具を少し工夫することで、『滑りにくい→滑りやすい』に変化させることが可能です
道具を買い替えるよりも、道具に対して自分が合わせにいくことがスノーボードを楽しむポイントになります
ちょっとした調整で、新たに購入しなくて済むかもしれません
この記事が少しでも役に立てれば幸いです
ではまた!
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