自分専用のボードを手に入れたのはいいけど、一度もメンテナンスをせずにシーズンを終えることもあるかと思います
しかし、メンテナンスをしない状態での滑走は板の寿命を早めるだけでなく、上達の妨げのも繋がります
ワックスは板の滑走面を守るだけでなく、滑走に大きく影響をします
そこで、この記事ではワックスを塗るために、最低限必要道具をまとめると共に、各道具の役割を解説していきます
この記事を読むことで、必要な道具を知ることができると共に、メンテナンスの重要性を理解できるでしょう
私は自身の板・友人を合わせて100本以上の板をメンテナンスしてきました。その経験から、『これだけあればだいじょうぶ』と言える道具を紹介していますので、ぜひ最後まで読んでみてください
ワックスを塗った板は滑りやすい
スノーボードは雪上を滑走するスポーツです。一見、雪の上でしか滑ることはないので、特にメンテナンスは必要ないかと思いますが、実はメンテナンスをしなければ本来の滑りを発揮できません
なぜなら、見た目はキレイな雪でも細かいゴミや、圧雪車など油などでゲレンデの雪は汚れていることがほとんどです
目に見えないゴミや油汚れが、滑らない原因になります
そこで、ワックスを塗ることでソール(滑走面)を保護すると共に、板を滑りやすくするのが目的になります
滑らない板は上達を妨げるだけでなく、とても疲れやすい。さらに、ソールがすぐに傷んでしまい寿命を短くしてしまう
滑らない板は、平な場所で止まってしまいとても疲れる・・
ワックスは板だけでなく、『スノーボードを楽しむ』に影響をすることを理解しておきましょう
ワックスを塗るための最低限必要な道具
アイテムの写真 | 名前 | 用途 |
---|---|---|
アイロン | ・ワックス塗る | |
ブラシ | ・汚れ落としや仕上げに使う | |
延長コード | ・必須ではない。あると便利 ・状況に合わせて用意 | |
スクレーパー | ・余計なワックスを除去 | |
固形ワックス | ・板の保護・滑走性アップ | |
ワクシングペーパー | ・ワックスの浸透性を上げる ・汚れを取る |
ワックスをかけるために最低限必要な道具は、以上の6点になります
この他にも、『ワックススタンド』や床が汚れない様するための『チューニングシート』などがありますが、私は必要ないと思っています
なぜなら、代用できるものを使えばわざわざ買う必要がないため、節約に繋がります
浮いたお金で、リフト券の足しにしましょう
代用できるものは買う必要はない
ワックスを塗る作業にあたり、基本的に必要のないものがあります。それは、ワックススタンドとチューニングシートです
アイテムの写真 | 名前 | 用途 |
---|---|---|
ワックススタンド | ・立ち作業で行う際には便利 ・正直必要無し | |
チューニングシート | ・ワックスの削りカスなどの汚れから床を保護する ・サイズは200×170cm |
ワックススタンドは、大きい上に保管をする場所に困ります
しかも、この2点は無くても作業は問題なくできます。そして、代用できるものを使えば問題ありません
そこで、安価で代用ができるものを紹介します
ワックススタンドの代わりはダイソーの折りたたみ椅子
ワックススタンドは高い物ですと20,000円近くします。しかし、ダイソーなどで売っている折りたたみ椅子を使えば簡易的なスタンドができます
1つ200円ほどで購入できるので、サイフにもやさしい。さらに、サイズは23.5cm×19cm×18cmと非常にコンパクト
ゲレンデ到着後のブーツを履く際にも便利!!
安い・邪魔にならない・日常生活でも使える大変便利な椅子を、2つ用意しておけば立派なワックススタンドのできあがりです
チューニングシートは新聞紙で充分
チューニングシートをひくことで、作業中に溶けたワックスやスクレーパーで剥がしたワックスが、床についてしまうことを防ぐことができます
ですが、新聞紙などで代用すればわざわざ用意する必要はありません
新聞紙だと、片付けもカンタン!
ワックススタンドを利用すると、作業台の高さから細かいワックスなどが広範囲で広がりますが、折りたたみの椅子を使用することで、高さが低いため狭い範囲でしか広がりません
作業を終えた後の片付けは、新聞を丸めて捨てるだけです
ワックスを塗る作業は時間がかかります。作業時間を削減できれば、負担が減ることに繋がります
アイロンは温度調整機能が付いていて、軽いのがいい
スノーボードのメンテナンスで、一番重要な道具はアイロンです。その他の道具が揃っていても、アイロンがなければ、何も始まらない
しかし、各メーカーからたくさんあるため、どれを基準にして選べばいいかわかりません
ここでは、2つのポイントをお伝えします
- 温度調整機能がある
- 軽くて扱いやすい
温度調整機能がないアイロンは避けましょう
GALLIUMやSWIXなどの有名メーカーでしたら、温度調整機能は付いています。家庭用アイロンや安価で粗悪なアイロンは使用しないようにしましょう
温度調整機能がないとワックスは塗りにくい
ワックスは様々なタイプのものがあります。さらに、ワックスは解け始める温度に差があり、使用するワックスに合わせて温度を調整しなければなりません
硬いワックスになると、温度を上げなければ溶けにくい
気温の変化に合わせて、使用するワックスは変化します
ワックスの色 | 適応範囲(外気表示) | アイロンの温度 |
---|---|---|
イエロー | 20℃~-2℃ | 80℃ |
レッド | 7℃~-8℃ | 90℃ |
ブルー | 0℃~-12℃ | 100℃ |
グリーン | -7℃~-20℃ | 120℃ |
そのため、温度調整機能がついたアイロンは必須です。スムーズな作業をするためにも、しっかりとしたものを用意しましょう
アイロンは軽い方が疲れにくい
ワックスを塗り込む作業は、意外と疲れやすい。そこで、ストレスが少なく作業するために軽量のアイロンが重要になります
有名メーカーのアイロンでしたら、軽くて扱いやすい
シーズンを通して10回~20回と行くようであれば、ワックスを塗る作業は必然的に増えてきます
アイロンは楽しく滑る、大事な板を守るためには必須のアイテムです。妥協せずに品質の高いものを選びましょう
延長コードはあると便利
アイロンには約2メートルの電源コードで繋がれていますが、作業をする状況によっては延長コードがあると便利です
自宅でやる際には、家具などがあり、スペースの確保に苦労します
そこで、延長コードを利用することで作業がしやすい場所まで、電源を伸ばすことができると、効率がアップします
もし、所持していないのであれば、約1メートルの延長コードを1つ用意しておくと後々便利です
ワックス掛けだけではなく、日常の生活でも役に立つこともあるので状況に合わせて用意しましょう
ブラシは板の汚れ・余分なワックスの除去、ツヤ出しに使う
板のメンテナンス用品で重要なアイテムの1つであるブラシの存在。しかし、ブラシと言っても1つだけ用意すればいいわけではありません
ブラシは3種類あり、各ブラシの役わりはまったく違います
イメージ写真 | 名前 | 用途 |
---|---|---|
ナイロンブラシ | ・余計なワックスを除去 ・汚れの除去 | |
馬毛ブラシ | ・細かいワックスを除去 ・滑走面のツヤ出し | |
ブロンズブラシ | ・頑固な汚れを除去 ・古いワックスの除去 ・ケバ立ちの除去 |
状況によってはブラッシングをするだけでも、板は滑りやすくなります。それだけブラシは重要な存在になります
ナイロンブラシで余計なワックスを取り除く
ナイロンブラシはワックスを塗り終えた後、スクレーパーを使い余計なワックスをそぎ落としますが、さらに取り切れないワックスを取り除くために使用します
余計なワックスは滑走時の妨げになることも・・・
パウダーなどの雪質の場合は、板に残った余計なワックスが摩擦を発生させて、滑走性を下げてしまうことがあります
さらに、滑走面についたカンタンな汚れであれば、ナイロンブラシで除去することも可能
そのため、ナイロンブラシを使うことで滑走性が高める手助けをしてくれるのです
馬毛ブラシは最終仕上げに使う
ナイロンブラシで大まかなワックスを除去したら、馬毛ブラシを使い更に細かいワックスを除去します
さらに滑走面のツヤを出すことで、滑り出しを良くします
最後の仕上げで使用することで、滑走面は見違えるほど輝きます。しかし、汚れを除去することは苦手ですので、目的に合わせて使いわけましょう
ブロンズブラシはワックスを塗る前の下地作りに使う
ワックスを塗る前の作業で、『滑走面の汚れをできるだけ除去する』ことがとても重要です
そこで、活躍してくれるのがブロンズブラシです
古いワックス・汚れ・白く毛羽だった部分を除去します
何度も滑走したボードの滑走はとにかく汚れています。汚れを除去しない状態でのワックスは効果が薄く、滑走面に浸透しません
ブロンズブラシを使うことで、ナイロン・馬毛ブラシでは取りきれない汚れを取り除きます
ブロンズブラシのおかげで、時短にもなります
ナイロンブラシ・馬毛ブラシ・ブロンズブラシ。この3点はヘビーユーザーは間違いなく持っているアイテムです
確実なメンテナンスのためにも必ず用意しましょう
スクレーパーは余計なワックスを削りとる
ワックスを塗り終えた後の滑走面は、デコボコしている状態です。そこで、無駄なワックスをいっきに除去するために使うのがスクレーパーです
ブラシでも除去は可能ですが、仕上がりは段違い。しかも作業効率が悪くなる
スクレーパーで余分なワックスを除去することは、とても重要な作業です
思わぬ転倒を避け、確実にボードをコントロールするためにも、必要なアイテムになります
固形ワックスは安いベースだけでも充分
ワックスは成分の違い、外気が高温・低温、さらには春雪用までと非常に多くの種類があります
しかし、結論から伝えますと『安いベースワックスで問題なし』。なぜなら、スノーボードを楽しむだけの滑りでしたら、使う意味がありません
タイムを競うレース、スロープスタイルなど、大会に出ることを目的としていないのであれば、ハイスペックなワックスは必要ありません
むしろ大事なことは、安いワックスでも定期的に塗ることです
さらに、高価なワックスほど塗り込むのが難しくなることがあります
安いワックスでも繰り返し塗ることで、滑走面は仕上がり滑走性を維持できます
プロの方、もしくはプロを目指しているのであれば重要です。しかし、『スノーボードを楽しむ』のであれば、安いワックスで問題ないでしょう
ワクシングペーパーはワックスの浸透性を高める
ワクシングペーパーは無くてもワックスをかけることは可能です。しかし、滑走面に高熱のアイロンを当てることは最悪ボードを破損させるだけでなく、ワックスの浸透性にバラつきが発生します
そこでワクシングペーパーを使うことで、滑走面全体にワックスが均等に塗り伸ばすことができ、リスクを抑えることができます
ワックスを上手に塗るためには、ワクシングペーパー必須!
そして、ブラシでは取り切れない汚れを吸い出してくれます
ワクシングペーパーは、汚れを取る・ワックスを浸透させて全体に均一に塗ることができる重要な道具です
アイロンの温度は80℃~120℃前後と非常に高温です
大事なボードを安心してメンテナンスをするためにも、ワクシングペーパーは必ず用意しましょう
ワクシングペーパーを使っても、高温のアイロンを触れる続けることは、板の破損に繋がります!!アイロンは常に動かし続けましょう
ワックスを塗るために最低限揃えるべきもののまとめ
スノーボードにおいてワックスを塗る作業は重要です。その中でも、最低限必要な道具たちは以下の6点になります
アイテムの写真 | 名前 | 用途 |
---|---|---|
アイロン | ・ワックス塗る | |
ブラシ | ・汚れ落としや仕上げに使う | |
延長コード | ・あると便利 | |
スクレーパー | ・余計なワックスを除去 | |
固形ワックス | ・板の保護・滑走性アップ | |
ワクシングペーパー | ・ワックスの浸透性を上げる ・汚れを取る |
これらの道具がなければ、自分で揃えることになりますが、年間を通して数回ほどの滑走でシーズンを終えるのであれば必要がないかもしれません
プロショップや量販店に持参すれば、数千円ほどでワックスを塗ってくれます
ワックスをかける作業は意外と時間がかかりますし、道具を揃えるだけでも2万円以上かかることも・・・
手軽にできるスプレータイプやペーストタイプの簡易ワックスがありますので、自身の滑りにいく回数の応じて判断しましょう
この記事が少しでも参考になれば幸いです
ではまた!!
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